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中学生へのコーチング|「将来が不安…」と言えた日から、未来が動き出す

「将来が不安です」——そう口にできるまで、1ヶ月かかりました

「こんにちは」

画面越しに少し緊張した様子で現れたのは、中学3年生のKくん。

1回目の体験セッションでの印象は、「まじめで優しいけれど、自分のことを話すのがちょっと苦手そうな男の子」でした。

最初のテーマは、部活や学校でのこと。

「今は受験のこともあって…」と話してくれるものの、どこか言葉が浮ついているような感覚。コーチとしての直感で、「何か、“本当は話したいこと”が別にあるな」と感じながら、ゆっくり関係を築いていきました。

そんな彼が、セッション4回目でふと、こんな言葉をもらしました。

「正直、自分が何をしたいのか分からないです。進路も決められないし、将来が不安で…」まるで、心の奥にあった蓋が、やっと開いたかのような瞬間でした。

中学生が感じる「将来への不安」とは?

進学、受験、内申、学力。
中学3年生は、とにかく“決めなければいけないこと”が多い時期です。

だけど、実際には——

何を基準に高校を選んだらいいか分からない

「将来の夢を考えろ」と言われても、特にない

親や先生の期待に応えたいけど、自分の気持ちは分からない

そんな気持ちのまま、モヤモヤを抱えている子はたくさんいます。
でも、多くの中学生にとって「将来が不安です」と言葉にすることは、とても勇気のいることです。

だからこそ、Kくんがその言葉を出せた瞬間、コーチとして私の中でもスイッチが入りました。
「よくここまで話してくれたね。ここから一緒に、未来を考えていこう」——そんな想いで、セッションを深めていきました。

「夢がない=ダメ」じゃない。今の気持ちに向き合う時間

Kくんとのセッションでは、次のような問いを一緒に考えていきました。

「好きな教科と嫌いな教科は何?それはなぜ?」

「最近、楽しいと感じたことはある?」

「子どものころに、なりたかったものは?」

すると、彼の表情が少しずつ変わっていきました。
「美術は好き」「実はゲームのキャラクターデザインに興味がある」と、ぽつりぽつりと話してくれたのです。

最初は「夢なんてない」と言っていたKくんでしたが、
“ちょっとでも興味があること”を拾って言葉にすることで、「やってみたい」「向いてるかもしれない」が見え始めてきました。

ここで大切なのは、「やりたいことを決めること」よりも、「自分の気持ちを知ること」。
誰かに答えを与えられるのではなく、「自分で考えて、自分の言葉で話す」経験こそが、進路や将来に向かう大きな一歩になります。

親とのギャップに悩む中学生

Kくんのように、将来に不安を抱える中学生にとって、もう一つの壁は「親とのギャップ」です。

Kくんは、あるセッションでこんな話をしてくれました。

「親は、“将来困らない仕事に就きなさい”って言うけど、自分は好きなことを大事にしたい。でも、ちゃんと話せないんです…」

進路選びは、本人だけでなく、親も一緒に悩むテーマです。
そしてときに、親の価値観が強く出てしまうことで、子どもが「自分の気持ちを隠す」選択をすることも少なくありません。

コーチングでは、親に何をどう伝えたいか、どんな風に話せたら理想かも一緒に考えます。
Kくんは、私との対話を重ねる中で、「まずは“自分が不安に思っていること”だけでも伝えてみよう」と決めました。

次回のセッションでは、そのことを報告してくれました。

「ちゃんと話せたわけじゃないけど、“将来のこと、ちょっと不安なんだ”って言ったら、意外と聞いてくれて…びっくりしました」

その瞬間の彼の表情は、少し誇らしげで、自信に満ちていました。

自分の“興味のタネ”を育てる時間

Kくんとのコーチングは、その後も月に2回のペースで続きました。
話すテーマは少しずつ変化し、

「やってみたいこと」リストを書き出してみたり

興味のある高校の文化祭に行ってみたり

親との会話で感じたことを整理してみたり

と、“行動”が少しずつ増えていきました。

あるセッションでは、こんな印象的な言葉がありました。

「昔は、“何もない自分”が嫌だったけど、
今は、“ちょっと興味がある”だけでも動いていいんだって思えるようになりました。」

この変化は、本人が自分で掴んだものでした。
私はただ、彼が心の奥で感じていたことを言葉にし、少し背中を押すだけ。

「どうせ無理」と思っていたことが「ちょっと試してみよう」に変わる。
それだけで、子どもはぐんと前を向けるのです。

保護者との連携と、変化のサイン

Kくんのお母さまも、コーチングを通じて感じることが多かったようです。

最初は、「何も話してくれない」「自分で進路を考えているのか不安」とおっしゃっていました。
けれど、Kくんが「お母さん、ちょっと聞いて」と話しかける機会が増えてきたと報告してくださいました。

「本人が“自分なりに考えてるから”って言ったんです。
今までは親が何か言ってばかりだったけど、信じて見守ってみようと思いました。」

コーチングは、子どもだけでなく、親の関わり方も自然と変えていきます。
「アドバイスを与える」から「応援する」に。
「導く」から「一緒に考える」に。

そのスタンスの変化が、子ども自身の自信を育てるきっかけになるのです。

「夢はなくても、自分を知る旅はできる」

Kくんのように、「将来が不安」と感じている中学生は、本当にたくさんいます。
でも実は、その不安の正体は、“将来”ではなく“自分を知らないこと”だったりします。

自分には何が向いてるの?

好きなことって何?

これで合ってるのかな?

その答えは、ネットにも学校にもありません。
でも、自分の中には必ずあるんです。

私はコーチとして、子どもたちが「自分を知る旅」に出発するお手伝いをしています。
その旅のなかで、最初に必要なのは「夢を見つけること」ではなく、「安心して悩める場」があること。

そして、その安心の中で少しずつ言葉を紡ぎ、自分なりの未来に向かって歩き出す姿を見るたびに、コーチングの力を改めて感じます。

「半年間」の時間で、見えてくるもの

Kくんとのセッションも、最初は「体験からスタート」でしたが、
「定期的に話せる安心感が大きい」とご本人と保護者の方が感じてくださり、半年コースに進まれました。

半年という時間は、子どもにとってはとても大きな意味を持ちます。

・新学期のスタートや受験の節目
・部活の引退やクラス替え
・進路に関する三者面談などの重要なタイミング

そのタイミングごとに、不安や迷いが浮かんでくることもあります。
でも、コーチがそばにいて、「どんな自分でも受け止めてくれる」と分かっていることで、また一歩前に進めるようになるのです。

半年間の中で、子どもたちは

自分の興味を言葉にできるようになり

人と比べずに、自分の選択に自信を持てるようになり

不安な時は、信頼できる大人に相談できる力

を少しずつ身につけていきます。

小さな一歩が、自信につながる

多くの中学生は、自分の魅力や力に気づいていません。
でも、大人が少し立ち止まり、話を聴き、問いかけるだけで、
その子の中にある光が見えてくるのです。

私はこれからも、コーチングを通じて
「他人と比べる子どもたちが、“自分を生きる力”に目覚める」
そんな瞬間を、たくさん支えていきたいと思っています。

もし、あなたのお子さんも

・将来のことを考えるとモヤモヤする
・自分に自信が持てない
・自分の強みや好きなことが分からない

という気持ちを抱えていたら、コーチングを受けてみませんか?

Kくんのような変化は、1回で起こるものではありません。
「自分で気づく」→「やってみる」→「振り返る」→「またやってみる」——
このプロセスを繰り返す中で、子どもたちは“自分の軸”を育てていきます。

だからこそ、大仏コーチングでは
半年間の継続サポート をおすすめしています。

・自分の“強み”に気づく力
・他人と比べず、自分の軸で考える力
・思いを言語化し、伝える力
・小さな成功体験を積み重ねる力

中学生だからこそできる、“今”しかない変化を、私と一緒に育ててみませんか?

一人で悩む必要はありません。
「あなたはどうしたい?」と問いかけてくれる大人が、そばにいるだけで、子どもは驚くほど変わります。

あなたとお子さんの新しい一歩を、心から応援しています。

詳しくは、以下のページをご覧ください。

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