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【実録】中学生へのコーチング「他人と比べて落ち込む中学生」が自分の価値に気づくまで

「○○くんはテストいつも90点以上取るのに、自分は60点…」

「SNSを見るたび、みんなすごく見えて、自分だけが取り残されてる気がする」

「頑張っても、あの子みたいにはなれない」

これは、私が中学生から実際に聞いた言葉です。

思春期の子どもたちが抱える「自己肯定感の揺らぎ」や「他人との比較」は、大人が思っている以上に深刻です。

今回ご紹介するのは、「他人と比べて落ち込む」という悩みを抱えていた中学生・ゆうたくん(仮名)とのコーチングセッション。実際にどんな対話が行われ、どんな変化があったのか、リアルなやりとりをお届けします。

1回目のセッション

中学2年生のゆうたくんは、お母さまに連れられて初めてコーチングを受けに来ました。最初は緊張した面持ちで、目を合わせることも少し恥ずかしそうにしていました。

「どうしても、自分がダメに見える」

私:「今日はどんなことを話したいと思ったの?」

ゆうたくん:「…最近、友達とかSNSで見かける同い年の人と自分を比べて、落ち込むことが多くて…。なんか、自分って全然ダメだなって思っちゃうんです」

その言葉を聞いたとき、私は「共感」よりも先に、彼がどれほど苦しさを抱えているのかを感じ取りました。

比較の正体は、「自分をまだ信じられない」気持ち

コーチ:「そっか、それはつらいよね。たとえば、どんなときに特にそう思うの?」

ゆうたくん:「テストの点数で友達より悪かったときとか、部活でもうまくいってる人を見ると、“自分には何もないな”って…」

この「何もない」という言葉に、私は焦点を当てました。

私:「じゃあ逆に、“ちょっとでもできてるかも”って思えることって、ある?」

ゆうたくん:「友達の話を聞いて、“ありがとう”って言われたとき…。でも、それって別にすごくないですよね」

ここで、私は彼の“価値観のフィルター”に気づきます。
「点数」「成績」「表彰」「目に見える成果」が“すごいこと”で、
「聞く力」「優しさ」「人の気持ちを考える」は“すごくない”と無意識に分類している——そんな状態でした。

コーチングの問いかけで“強み”を言葉にする

コーチ:「それって、実はすごく貴重な力なんだよ。聞いてもらえたって思える人って、安心できるし信頼できる。ゆうたくんがいるから、クラスが落ち着いてること、あると思う」

ゆうたくん:「…そうなのかな…」

少しずつ表情が和らいでいきました。

私:「じゃあ、もし“他の人にない自分の良さ”を3つ挙げるとしたら、何があると思う?」

ゆうたくん:「…話を聞ける、優しい、人のことをよく見てる、って友達に言われたことはあります」

コーチ:「それって、他人の感情に共感できるってことだよね。すごく大事な力だよ」

このように、“本人が無意識に使っているけれど、認識していない力”を言語化するのが、コーチングの大きな役割の一つです。

2回目のセッション(数週間後)

2回目のセッション。ゆうたくんは開口一番、こう話してくれました。

「先生に“信頼できる”って言われたんです」

「この前クラスでちょっとしたトラブルがあって…そのとき、俺が間に入って話を聞いたんです。そしたら先生に“信頼できる”って言われて。“あ、あのとき話した自分の強みだ”って思いました」

表情には、前回にはなかった“確信”がありました。

コーチ:「すごいね。前より、自分のことを信じられるようになった?」

ゆうたくん:「…少しだけ。でも“俺には何もない”って思わなくなった気がします」

この「少しだけ」の積み重ねが、自己肯定感の芽を育てていくのです。

保護者の声「変化は、家庭にも波及します」

お母さまからはこんなメッセージをいただきました。

「最近、以前よりも“自分の考え”を話してくれるようになりました。
以前は比べて落ち込んだあと黙り込んでいたのに、“でも、自分はこう思う”って言えるようになってきて。家族の会話が増えたことが一番嬉しいです」

子どもが変わるとき、その変化は家庭や学校といった“場”にも確実に波及していきます。

小さな一歩が、自信につながる

このように、コーチングでは「今ある自分の力」に気づき、それを使えるようにサポートしていきます。

ゆうたくんも最初は、「他人と比べて落ち込む」という悩みからスタートしました。
でも今では、「自分の良さを少しずつ信じられるようになった」と言っています。

それは、大人が評価やアドバイスをせず、ただ「聴いてくれた」からこそ生まれた変化でした。

多くの中学生は、自分の魅力や力に気づいていません。
でも、大人が少し立ち止まり、話を聴き、問いかけるだけで、
その子の中にある光が見えてくるのです。

私はこれからも、コーチングを通じて
「他人と比べる子どもたちが、“自分を生きる力”に目覚める」
そんな瞬間を、たくさん支えていきたいと思っています。

半年間の継続コース「本当の自信を育む6ヶ月」

ゆうたくんのような変化は、1回で起こるものではありません。
「自分で気づく」→「やってみる」→「振り返る」→「またやってみる」
このプロセスを繰り返す中で、子どもたちは“自分の軸”を育てていきます。

だからこそ、大仏コーチングでは
半年間の継続コーチングをおすすめしています。

・自分の“強み”に気づく力
・他人と比べず、自分の軸で考える力
・思いを言語化し、伝える力
・小さな成功体験を積み重ねる力

中学生だからこそできる、“今”しかない変化を、私と一緒に育んでいきませんか?

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